2011年7月23日
2011年7月23日一部更新
2010年2月28日記事掲載
Linux6については、こちらの「RedHat Enterprise Linux 6とCentOS 6とScientific Linux 6の違い」も参照ください。
Linuxと一言で云っても,実は,LinuxというのはOSに使われている核のことをいい,実際には,その他に様々な機能を付加したディストリビューションがあります。
どこのディストリビューションを使うのかは,今後,サーバーを維持・管理し,保護していく上で,大変,重要になってきます。また,それぞれのディストリビューションによって一長一短があります。
■ Red Hat Enterprise Linux
有名なものが,Red Hat Enterprise Linuxというものがあります。ですが,こちらは残念ながら有償となっており,大変,高額で,サポート等もあるのですが,個人的に使う場合は手が出せません。ただし、登録をするとネット経由のソフトのインストールやアップデートはできませんが、Red Hat Enterprise LinuxのISOのイメージを入手することは可能でOSをインストールすることができます。しかし、前述の通り有償なので、アップデート、yumを使ったインストールが不可能で、サーバーのOSとして使うことは無理です。勿論、契約して有償であれば素晴らしい迅速なサポートが受けられます。
最新バージョンは,Red Hat Enterprise Linux Server 6.2です。
■ Fedora Core
こちらのFedoraは,Red Hatが 実験的に作成している色彩が強く,大変,バージョンアップが早く3ヶ月から半年くらいのペースです。また,バージョンアップを数回行われると,古いバージョンはパッチなどのアップデートが停止されてしまいます。ただ,パッチのアップデート先の設定を変更すると,そのまま継続することができるようです。
もし,長期間にわたる安定したサーバーを構築したいのであれば,お勧めできません。また,Red Hat Enterprise Linuxで入っているサーバーソフトの一部が実装されていないことがあります。長所は,関係書籍が豊富なので,インストールや設定に戸惑うことは少ないです。
■ CentOS
次にRed Hatのコピー版のCentOSです。
これは,Red Hat Enterprise Linuxのソースが無償で公開されているので,商用パッケージ(フォントなど)を含まないものをボランティアの方々がパッケージにして公開をしているものです。ほぼRed Hat Enterprise Linuxと同じ性能だそうです。
ただ,トラブルが生じた時にサポートが全くないので,掲示板やGoogleで探さなければならないという難点がありますが,無償というのが大きな特徴です。順次,パッチのアップデートも公開されており,安定したサーバーの運用ができます。サイトは英語ですが,OS本体は日本語に対応しています。
2011年7月10日にRed Hat Enterprise Linux 6.0のリリースに伴いCentOS 6.0がリリースされました。
最新バージョンは、6.2です。
書籍について6に対応した書籍が発刊されました。
■ Scientific Linux
次にCentOSと同じRed Hatのコピー版のScientific Linux です。
サイエンティフィックLinuxは,CentOSと同じように公開されているRed Hatのソースを使って,大規模計算をするクラスターサーバーを構築することを目的につくられたものです。
こちらはRed Hat Enterprise Linux 6がリリースしたことに伴いこちらも2011年2・3月ごろに6.0がリリースされました。個人的な感想で試験運用の段階でTomcatが従来通りに作動しないという症状があります。なお,この症状は,自身でTomcatを配備した場合には発生しないので,固有の症状に感じます。その他,従来のUNIX系の一部のコマンドが使えないことがあります。ただし、先日、RedHatを購入し試みた結果、同様の症状があることが判明しました。 追って対策を報告したいと思います。
特殊な計算をするソフトなどRed HatやCentOSに含まれていないソフトもありますが,こちらもサポートがないのでトラブルは独自に解決する必要があります。こちらもサイトは英語ですが,OS本体は日本語に対応しています。また,標準的なサーバーに必要な(メール,WEB,FTP)などの構築に必要なものは含まれています。
■ TurboLinux
次はTurboLinuxです。
公式サイト ターボリナックス (日本語)
もともとRed Hat系でしたが,現在は独自路線を行っている有償ディストリビューションです。値段は1万円以内くらいのもありますが,こちらはクライアントデスクトップ用なので注意してください。サーバー用は,執筆時でTurbolinux 11 Serverとなります。価格はRed Hatよりはお値打ちです。 試用版をダウンロードして使用することができます。購入するとサポートやパッチのアップデートを受けることができます。
他にもあるのですが,以上が,私が使ったことのあるサーバー機能を含んだLinuxです。
■ Solaris
最後に,Unix系になるのですがSolarisがあります。
旧サン・マイクロシステムズが開発したUnix系のサーバーOSです。現在は買収されてオラクル社になっています。
執筆時でSolaris10とOpenSolarisというのがあります。OpenSolarisは,完全にフリーでトラブル時には独自に解決する必要があります。
Solaris10は,サーバーのCPUの数によりますが,比較的に低価でサポートを受けることができます。難点は,付属のソフトの一部のバージョンが古いということ,サポート対象外のソフトが多いということがあります。操作性はWindowsXPの画面に似たGUIとなっており,RPMコマンドによるインストールも可能です。なお,取り扱っている書籍が少ないのでUnix・Linuxをある程度,理解して使っている方でないと難しい一面があるかもしれません。これは個人的な話ですが,私は一番最初に導入したのがSolarisでした。大変,勉強になりました。
以上,私が経験したことのあるディストリビューション+αをご紹介しました。
サーバー機器は,極端な事を言うとノートパソコンでも良いのですが,やはりサーバー専用機になるとハードがそれなりに違います。たとえば,メモリーを増設しようとしても,一般のパソコンのメモリーは使用できなかったり,CPUの構造が特殊だったりします。しかしながら,タワー型ならOS,ディスプレイなしならパソコンよりも安い場合があります。
重要なのは,WebサーバーでTomcatを使う場合だと私の経験でメモリーは,2GBは必要ということです。メモリー容量に注意してください。
また,メーカーのオンラインストアーでは,法人のみがサーバー機器の販売対象の場合が多く,個人で購入することを想定してないことが多いです。購入の際には,メーカーに相談してみてください。法人対象でも個人購入させてもらえることがあります。
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